エンドファイト中毒についての注意点(家畜保健衛生所の担当者の方々へ)

 

輸入ストロー利用に関する課長通知

平成19年3月19日付けで,農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長,生産局畜産振興課長連名の「輸入乾牧草の飼料利用について」という通知が出ました.

通知の写し(pdfファイル)はこちらです.

輸入ストローを給与しているだけで,牛の異常の原因をストローと決めつけないでください.

神経症状や起立不能を誘発する原因としては,低マグネシウム血症,低カルシウム血症,チアミン欠乏症(大脳皮質壊死症),硝酸塩中毒,白筋症,そして可能性はきわめて低いでしょうが一年生ライグラス中毒やBSEなどがあります.

これらの要因も考慮に入れて,臨床症状の観察,発生状況調査,血液検査などを実施してください.

可能であれば,ストローの給与を停止して,その後の経過を観察するのも有効です.ストローが原因のライグラススタッガーであれば,比較的短期間のうちに回復するはずです.

もちろん,この時点で給与しているストローを検査のために確保することも大事です.この際には,毒素濃度は不均一であることを忘れずに,なすべく広い範囲からストローを採取してください.

やはりストローが怪しいということになったら,農水省へ連絡してください.

そちらでの調査や検査の結果,やはりエンドファイト中毒が疑わしいということになったら,農林水産省 消費・安全局 畜水産安全管理課 飼料安全基準班の担当者へ連絡してください.同時に,当安全性研究チームにもご連絡いただければ幸いです.

また,農水省の指示に従って,確保しておいたストローを(独)農林水産消費安全技術センター(旧肥飼料検査所)に送付し,毒素濃度を測定してもらってください.

牛を解剖したら,脂肪を採取して当研究室へ送付してください.

ライグラススタッガーの原因物質であるロリトレムBは,低濃度ではありますが脂肪に残留します.従って,脂肪中のロリトレムB濃度を分析することにより,牛が摂取したロリトレムB濃度を,ある程度見積もることが出来ます.

牛を解剖した場合には,腎周囲脂肪,皮下脂肪などの脂肪をを50 gほど採取して,凍結状態で当研究室へ送付してください.

なお,たとえライグラススタッガー発症牛であっても,筋肉からはロリトレムBは検出されません.

農家への注意喚起も併せてお願いします.

輸入ストローはエンドファイト毒素を含んでいる可能性が高いことを,改めて周知願います.

購入に際しては,アメリカで毒素濃度をチェックしている業者から購入するよう勧めてください.

給与に際しては他の粗飼料と併せて給与すること,異常(神経症状等)が見られたら可能な限り速やかに飼料を切り替えることを指導してください.

輸入ストローを安全に使うためのパンフレットを作りました.

我々の研究成果をもとに,エンドファイトに感染した輸入ストローを安全に使うためのパンフレットを作りましたので,こちらも有効に御利用ください.

 

(2002.12.27 登録,2008.8.14 更新) 輸入ストローを安全に使うためのパンフレット紹介を追加

 

安全性研究チームへメイルを出す.

エンドファイト中毒の詳細はこちら.

輸入ストローを安全に使うためのパンフレットはこちら.

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農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究所 安全性研究チーム