学名:Brassica oleracea L. var. acephala DC.
英名:kale
地中海から小アジア原産といわれるアブラナ科の植物で,キャベツと同一種ですが結球はしません.わが国には古くに伝わったとされていますが,明治初年にあらためて導入されました.観賞用のハボタンもケールの一種です.葉を絞って青汁として利用されるほか,飼料としても利用されています.
(青森県,10月) ![]()
(青森県,5月)
有毒成分
ケールなどのアブラナ科の植物は,S-メチルシステインスルフォキシド(S-methylcysteine sulfoxide)という物質を含んでいます.この物質はいくつかの化学反応を経てジメチルジスルフィドへ(dimethyl disulfide)と変化しますが,この物質は動物に溶血性貧血を起こします.S-メチルシステインスルフォキシドからジメチルジスルフィドを生成する反応はルーメン微生物で促進されるため,中毒は反芻家畜でのみみられます.ケールやキャベツによる牛や羊の中毒事例が報告されています(1-3).
中毒症状
溶血性貧血を起こすため,尿は赤色あるいは褐色になります.粘膜は貧血で退色しますが,黄疸を起こすこともあります.病理組織学的には,肝の壊死,腎のうっ血等が観察されます.
文献