ハシリドコロ

学名:Scopolia japonica Maxim.

ハシリドコロはナス科の多年草で,本州から九州に分布し,湿った渓流の斜面に自生しています.ハシリドコロの名前の由来は,根茎がヤマノイモ科のトコロ(オニドコロ,Dioscorea tokoro Makino)の根茎に似ていて,間違って食べると中毒して走り回るからだといわれています.漢方では,根茎をロート根,葉をロート葉と呼び,沈痛剤として用いられます.また,硫酸アトロピンの製造原料としても利用されています.

春先の新芽は,フキノトウと間違えられることがあります.また,葉も青々として誤食されやすいので注意が必要です.

 

  

(東京都,左6月,右8月)

有毒成分

ハシリドコロは,チョウセンアサガオと同じように,トロパンアルカロイドのヒヨスチアミンやスコポラミンを含んでいます(1,2).詳しくは,チョウセンアサガオの項を御覧ください.

検査法・中毒症状

こちらについても,チョウセンアサガオの項を御覧ください.

自生場所の関係から家畜が摂取する機会がほとんどないせいか,家畜の中毒は報告されていませんが,注意は必要です.

文献

  1. 渡邊又次郎.1908.本邦産莨トウ(トウは草冠に宕)草(Herba Scopoliae japonicae)ノ成分ニ就テ.薬学雑誌.28(321):1139-1158.
  2. 柳沢秀吉.1924.莨トウ(トウは草冠に宕)根のアルカロイドの研究.薬学雑誌.44(508):425-451. 

 

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最終更新日:2009.1.29 アルカロイドに関する文献の追加

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