ウェブ上で公開している「写真で見る家畜の有毒植物と中毒」および2005年3月に出版した「牧草・毒草・雑草図鑑」(畜産技術協会発行)で,ヘアリーベッチによる牛の中毒について記載しました.
最近,「ヘアリーベッチを採食した牛での異常についていくつかの論文報告はあるものの,その本態は明確になっていないこと.また,いわゆる『中毒』の発生頻度も高くはないことなどから,ヘアリーベッチをあたかも有毒植物のように扱うのは不適切ではないか」とのご指摘を頂きました.
このことについて,ヘアリーベッチに関する記載に誤解を招く表現があったことをお詫びするとともに,私の真意をご紹介したいと思います.
ヘアリーベッチが有用な被覆植物あるいは緑肥植物であることは,多くの方が報告されていますし,これを否定するものではありません.しかし,ある目的で有用なものを導入する際には,リスクが伴うのであればそれをきちんと認識し,ベネフィットとリスクを評価すべきだと思います.そのような観点から,牛の「ヘアリーベッチ中毒」と呼ばれているものを紹介しました.ですから,ヘアリーベッチの有用性についても十分記載したつもりですし,「中毒」については「場合によっては牛に中毒を起こす」というような表現にしています.「牧草・毒草・雑草図鑑」では,ヘアリーベッチを「毒草」として項目だてせず,「コラム」で「このようなこともある」と紹介したつもりです.しかし,結果として誤解を招くことになってしまいました.さらに,ウェブ上の「写真で見る家畜の有毒植物と中毒」のトップペイジ背景にヘアリーベッチを用いていたことも迂闊でした.
この場で以上のような私の真意をお知らせするとともに,「ヘアリーベッチ中毒」について再整理してみました.再整理した内容は,ウェブで公開している「写真で見る家畜の有毒植物と中毒」のヘアリーベッチの項に記載してありますので,こちらをご覧下さい.
(2005.6.28 登録)